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足場には控え(壁つなぎ)の設置基準は
壁つなぎに関する設置基準は、労働安全衛生規則570条に規定があります。
その規定によれば、「一側足場、本足場又は張出し足場であるものにあっては、次に定めるところにより、壁つなぎまたは控えを設けること」とされています。
壁つなぎ、または控えの間隔は、単管足場の場合、縦に5m以下、横に5.5m以下としています。くさび式足場の場合は、単管足場と同様の設置間隔が求められます。ビケ足場の場合、二階層と横に3スパンの間隔以内に設置すれば、労働安全衛生規則の規定を満たすこととなります。
風による荷重が大きい場合は、風荷重の影響を考慮するだけでは足りず、ブラケット一側で施工する場合は、足場の構造が軟弱であるため、高さを3.6m以下とするという仮設工業会の基準が存在します。
住宅工事用足場は、強度がそこまで必要ないことが一般的ですが、新築工事は建方作業前の足場先行工法として組み上げられることが多く、足場自体の自立安定性が求められます。
建物の構造から壁つなぎの設置が難しい場合や、敷地が狭く足場の外側に控えを設けることが難しい場合もあります。このような場合は、厚生労働省のガイドラインに従い、全周を緊結した構造とすることが推奨されています。
足場の控えが取れない建物とは?
たまにあるケースとして、壁面がパネルやガラスウォールの場合に足場の控えを取ることができず、足場を設置することができないと断られることがあります。
「外壁の修繕が必要な時期ではあるが、足場が設置できない」「設置できる会社はあるが、費用が高い」といった方には、ロープアクセスがおすすめです。
足場の控えが取れない建物はロープアクセスが最適
ロープアクセスとは?
ロープアクセスは、仮設足場を使用せずにロープや特殊な装備・機材を利用して、素早く作業位置にアクセスする工法です。
この工法はヨーロッパが発祥で、もともとは洞窟探検用に開発された技術が起源です。ロープアクセス工法の特徴は、安全に作業ができることです。安全性を確保するために、「2ロープ・2アンカー」と呼ばれる規則が存在し、2本のロープとアンカーポイントが使用されます。
ヨーロッパでは、作業員には「ISO22846」に基づく産業用の資格取得が推奨されており、安全性の向上に努めています。ロープアクセスは、適切な安全管理が行われれば、危険なく工事を進めることができる安全な工法と言えます。
ロープアクセスなら控えがいらない+工期も早くなる
ロープアクセスであれば、控えが取ることができない現場であっても、屋上からロープで降りて作業をするため、足場いらずで作業をすることができます。
ガラスウォールの場合、シール交換などの工事がメインになります。シール交換であれば、足場を設置して工事するよりもロープアクセスでいきなり交換工事ができるため、工期・工事費用の両面において足場を設置するよりもメリットが大きくなっています。
ロープアクセスの工事費用
塗装工事
外壁塗装(下塗り外壁用水性塗料2回塗り) | 1,800円~ / m² |
樋・配管(ウレタン2回塗り) | 900円 / m~ |
コロニアル屋根下塗 (屋根用塗料) | 2,500円~/ m² |
タイル撥水材(2回塗り) | 800円~ / m² |
タイル保護材(2回塗り) | 1,500円 / m² |
シール交換
外壁目地(打ち替え) | 1,500円~ / m |
パネル目地(打ち替え) | 1,500円~ / m |
窓サッシ廻り(打ち替え) | 1,600円~ / m |
御影石目地(打ち替え) | 900円~ / m |
足場の設置が難しい現場はロープアクセスにお任せください。
控えが取ることができあに現場以外であっても、「狭小地で足場が組めない」「線路沿いなのでしたから足場が組めない」などの様々な理由から足場が組みづらいため、費用が高額になってしまう建物は多く存在します。
そのような場合は、ロープアクセスによる工事のご検討ください。