外壁タイルは建物の見た目を美しく保ち、雨風から守ってくれる大切な役割を持っています。しかし、ある日突然、外壁のタイルが剥がれているのを見つけて驚いたことはありませんか?
外壁タイルの剥がれは放置すると建物全体に悪影響を与える可能性があり、早めの原因特定と対処が必要です。
この記事では、外壁タイルが剥がれる原因やその兆候、そして効果的な対策について分かりやすく解説します。大切な住まいを長持ちさせるためにも、ぜひ最後までお読みください。
目次
外壁タイルの剥がれの原因にはどんなものがあるの?
外壁タイルが剥がれてしまう原因にはさまざまな要素があります。ここでは、主な5つの原因を詳しくご紹介します。
施工不良が原因で接着力が不足している
建物の施工時に使われる接着剤やモルタルの使い方が不十分だった場合、タイルと壁面の接着力が弱くなります。
特に下地処理が甘いと、接着面が均一にならず、時間の経過とともにタイルが浮いてきて剥がれてしまうことがあります。
施工直後は問題がないように見えても、数年後に不具合が出ることが多いのが特徴です。
施工会社の技術力や経験も大きく影響するため、信頼できる業者選びが重要です。
経年劣化によるモルタルや接着剤の劣化
建物の年数が経つにつれて、使用されているモルタルや接着剤は徐々に劣化していきます。
長年の風雨や紫外線の影響で、接着力が弱まり、タイルが自然と剥がれてしまうことがあります。
特に20年以上メンテナンスをしていない場合は、目視での確認が必要です。
経年劣化は避けられない現象であるため、定期的な点検と補修が欠かせません。
地震や振動による構造的な影響
日本のような地震大国では、地震や日常の微細な振動によって外壁にも負担がかかります。
この振動が積み重なることで、タイルと下地の間にズレが生じて、最終的に剥がれへとつながります。
特に鉄筋コンクリート造の建物では、微妙なひび割れからタイルが浮き上がるケースも見られます。
振動の影響を受けやすい地域や建物では、耐震性のある外壁工法を検討することが大切です。
凍結と融解を繰り返す気候条件の影響
寒冷地では冬季に水分が凍結し、日中に融ける現象が頻繁に起こります。
この繰り返しによって、タイルの内部に水が入り込み、凍ったときに膨張してタイルが浮くことがあります。
凍結融解のサイクルが原因でモルタルが破壊され、結果的にタイルの剥がれにつながるのです。
このような地域では、高耐候性の建材選びが必要不可欠です。
下地のひび割れや膨張による浮き
建物の下地がひび割れていたり、膨張していると、その影響でタイルが浮いてくることがあります。
特にモルタルやコンクリートが乾燥と湿気を繰り返すことで、下地が変形することが多いです。
この変形がタイルの剥がれを引き起こす原因となります。
外から見えにくいため、専門業者による点検が必要です。
外壁タイルが剥がれる原因を知ることで防げるトラブルとは?
原因を正しく知ることで、防げるトラブルがたくさんあります。ここでは具体的な4つの例をご紹介します。
落下事故を防げる
剥がれたタイルが落下すると、人や物にぶつかって大きな事故を引き起こすことがあります。
特に通行人や車が通る場所では、命にかかわる危険があります。
定期的な点検により、事故を未然に防ぐことができます。
外壁タイルが少しでも浮いている場合は、早めの対処が必要です。
雨水の浸入を防げる
タイルが剥がれると、その隙間から雨水が入り込みます。
これが建物の内部まで侵入すると、断熱材や柱が腐食してしまう可能性があります。
最悪の場合、シロアリの発生やカビの原因にもなります。
タイル剥がれを放置すると、建物の健康状態が急激に悪化します。
建物の寿命を延ばせる
タイルがしっかり接着されていることで、外壁の保護性能が保たれます。
つまり、剥がれを防ぐことがそのまま建物全体の寿命を延ばすことにつながります。
タイルの状態が良好な建物は、風雨や紫外線にも強く長持ちします。
資産価値の維持にも貢献するでしょう。
修繕費用が高額になるのを避けられる
剥がれたタイルを放置すると、範囲が広がり、補修費用も高くなります。
早めの発見と対応により、部分的な修理で済ませることが可能です。
長期的に見れば、メンテナンスを怠るほうが費用はかさみます。
家計への負担を減らすためにも、こまめな点検が重要です。
外壁タイルの剥がれの原因になりやすい環境や建物の特徴
外壁タイルが剥がれやすくなる建物には共通の環境や特徴があります。ここでは、特に注意すべきポイントを4つ紹介します。
築20年以上経過した建物
建物が築20年を超えると、外壁材の劣化が進み、タイルの接着力も弱くなっている可能性があります。
モルタルや接着剤も劣化し、剥がれや浮きのリスクが高まります。
このタイミングでの定期的な外壁診断が、重大なトラブルを未然に防ぐカギになります。
専門業者に点検を依頼することで、早期発見が可能になります。
寒冷地や海沿いなどの過酷な環境
寒冷地では凍結と融解の繰り返しによるダメージ、海沿いでは塩害による腐食が問題になります。
これらの地域では建材の劣化スピードが速く、タイルの接着にも影響を与えやすいです。
塩分を含んだ空気や湿気は、目に見えない形で外壁を傷めます。
耐塩性や耐寒性のある材料を選ぶことで、リスクを軽減できます。
外壁に直射日光が長時間当たる建物
南向きの外壁や日差しが強い地域の建物では、紫外線の影響で接着剤が劣化しやすくなります。
また、昼夜の温度差で素材が膨張・収縮を繰り返すことで、剥がれの原因になります。
外壁の色あせやひび割れが見られる場合は、早めの点検をおすすめします。
遮熱性の高い外壁材や塗装を取り入れることで、ダメージを軽減できます。
振動の多い道路沿いの建物
トラックや大型車が頻繁に通る道路沿いの建物では、日常的な振動が外壁に伝わります。
この振動が原因でタイルと下地の間にズレが生じ、結果として浮きや剥がれが発生することがあります。
耐震性や防振性を考慮した外壁施工が推奨されます。
建物の位置や周囲の環境に応じた対策が必要です。
外壁タイルが剥がれたときの見分け方と原因の確認ポイント
タイルの剥がれは見た目でわかる場合もありますが、気づきにくいケースもあります。ここでは、確認の仕方を具体的に紹介します。
タイルを軽く叩いて浮いていないか確認する
浮いているタイルは、叩くと「コンコン」と軽い音がします。
逆に、しっかり接着されているタイルは「ゴンゴン」と重い音が返ってきます。
音の違いを覚えておくと、自分でも簡単にチェックできます。
ただし、高所の作業は危険なので、安全な範囲で行いましょう。
タイルの目地にひび割れがないかを見る
目地はタイル同士をつなぐ重要な部分で、ここにひび割れがあると水分が浸入しやすくなります。
ひび割れがある箇所は、すでに接着力が弱まっているサインかもしれません。
早めに補修すれば、剥がれの進行を止めることができます。
外観を定期的に目視チェックすることが重要です。
タイルの色や艶が変わっていないか確認する
色があせていたり艶がなくなっているタイルは、劣化が進んでいる可能性があります。
周囲と比べて一部だけ色が違う場合は、そこに問題があることが多いです。
見た目の変化も、劣化や剥がれのサインと捉えましょう。
少しでも気になる点があれば、専門家に相談するのが安心です。
タイルの下地が見えている箇所をチェックする
タイルが完全に剥がれてしまった場合、下地のモルタルやコンクリートが見える状態になります。
そのまま放置すると雨水が直接入り込み、建物内部にまで被害が及びます。
早急な補修が必要な状況です。
一部でも剥がれているなら、他の部分も剥がれやすくなっていると考えましょう。
外壁タイルの剥がれの原因ごとに違う修理方法とは
原因によって修理の方法も異なります。ここでは、代表的なケース別に対処法を説明します。
施工不良が原因なら張り替え工事が必要
施工不良で接着が不十分だった場合、部分補修では不十分です。
タイルをすべて剥がして、下地からやり直す必要があります。
一度不良施工があると、他の部分にも問題がある可能性が高いです。
信頼できる業者に再施工を依頼するのが大切です。
接着剤の劣化なら再接着で対応できる
接着剤の劣化が原因なら、浮いているタイルを一度取り外して再接着します。
範囲が限定的なら比較的安価で済むことが多いです。
施工前に接着面の清掃や下地調整を丁寧に行うことがポイントです。
使用する接着剤の品質にも注意しましょう。
下地のひび割れがある場合は補修材で下地処理が必要
下地に問題がある場合は、ひび割れ部分を補修材で埋めてからタイルを張る必要があります。
この処理をしないと、すぐにまた剥がれてしまう可能性があります。
見た目を直すだけでは不十分で、根本的な補修が重要です。
専門業者による下地診断を受けましょう。
タイル自体の破損は部分的な交換で対応可能
タイル自体が割れたり欠けたりしている場合は、その部分だけ交換することができます。
同じデザインのタイルがあれば、比較的簡単に元の状態に戻せます。
ただし、古い建物では同じタイルが手に入らないこともあるため注意が必要です。
事前に在庫確認をしておくと安心です。
外壁タイルの剥がれを防ぐために知っておきたい原因と対策
外壁タイルの剥がれを未然に防ぐには、日常の点検と適切な施工方法が欠かせません。ここでは有効な対策を4つ紹介します。
定期的な点検とメンテナンスを行う
もっとも基本的かつ重要なのが「定期点検」です。
外壁の状態は日々の気候や環境の影響を受けるため、年に1〜2回の点検が理想的です。
目視だけでなく、専門業者による診断を受ければ、見えない劣化も発見できます。
点検記録をつけておくと、過去の状態と比較しやすくなります。
劣化しにくい接着剤や施工方法を選ぶ
施工の際に使う接着剤や工法は、タイルの耐久性に大きな影響を与えます。
最近では高耐久の接着剤や、温度・湿度変化に強い工法も登場しています。
初期コストは高めでも、将来の剥がれや修繕リスクを減らせます。
信頼できる施工会社と相談して、最適な材料と工法を選びましょう。
高耐候性のある外壁タイルを使用する
タイルにもいろいろな種類があり、耐久性や耐候性には差があります。
寒冷地や海沿いでは、特に外部環境に強い素材を選ぶことが重要です。
表面が滑らかで吸水率の低いタイルほど、長期間美観を保てます。
カタログだけでなく、実際の施工事例を見ることもおすすめです。
地震に強い外壁工法を採用する
地震が頻発する日本では、揺れに強い外壁構造が欠かせません。
タイルが剥がれにくい「弾性接着剤工法」や、「二重張り工法」などが注目されています。
特に新築や大規模リフォームの際は、これらの工法を検討するとよいでしょう。
安心・安全な住まいのためには、施工方法にも注目してください。
外壁タイルの剥がれの原因を放置するとどうなるの?
「まだ大丈夫」と思って放置すると、大きなリスクにつながる場合があります。ここでは、その主な影響を説明します。
タイルの落下で人身事故につながる
タイルが高所から落下すると、非常に危険です。
通行人に直撃すれば、大けがや最悪の場合死亡事故になる恐れもあります。
過去には実際に事故が報告されており、建物の所有者の責任も問われるケースもあります。
少しでも浮きが見られたら、速やかに補修することが重要です。
雨漏りが発生し内部が腐食する
タイルの剥がれた部分から水が侵入すると、建物内部の木材や断熱材が劣化してしまいます。
これにより、見えない部分の腐食が進行し、補修費用が大幅に増えることになります。
雨漏りは気づきにくいですが、進行すると深刻なダメージになります。
特に梅雨時期や台風の多い地域では要注意です。
外観が悪くなり資産価値が下がる
外壁タイルが剥がれている建物は見た目が悪く、古びた印象を与えます。
これは、将来的に売却や賃貸を考えている場合、資産価値の大きなマイナス要因になります。
定期的な補修をしている建物は、買い手からの印象も良く、価値が下がりにくいです。
見た目の美しさも、建物の価値を保つためには大切な要素です。
修理範囲が広がり費用が増える
小さな剥がれでも放っておくと、次第に広がっていきます。
最初は部分的な補修で済むはずだったのに、放置したことで全面張り替えが必要になることも。
当然、費用も10倍以上になる可能性があります。
「今すぐ」は必要なくても、「今見ておく」ことが重要です。
まとめ:外壁タイルの剥がれの原因を知って早めの対応をしよう
外壁タイルの剥がれは、単なる見た目の問題ではなく、建物の寿命や安全性にも関わる重大な現象です。
原因としては施工不良や経年劣化、環境の影響、下地の問題などが挙げられます。
定期的な点検や、信頼できる業者による適切な施工・補修が、トラブルを未然に防ぐカギとなります。
もし異変を感じたら、早めのチェックと対策を心がけましょう。あなたの大切な住まいを守るために、今日からできる行動を始めてください。
外壁補修は、私たちトリプルワイにお任せください!
今回の記事では、外壁タイルの剥がれの原因や対策等について皆様にご紹介をしました。
住宅が密集している場所に家があり、工事を行いたいけど、壁に傷がついたり、お隣の家に傷をつけないだろうかとご心配の方も多いかと思われます。
そんなときは私たち株式会社トリプルワイにお任せください。
トリプルワイは、誰もが認める世界最高の安全システム、ロープアクセスを採用し、対象工事の種類も豊富で、高い技術力を持った職人による工事のため、安心してご依頼いただけます。
特にベントキャップの交換などの工事では足場を組まずにロープアクセスで施工が可能なため費用を削減できる可能性が高いです。
ぜひ、下記リンクからお見積り・ご相談ください。